大まかな手順は、
1・『フュメ・ド・ポワソン』魚介類の出汁を引く。とにかく濁りのない、澄んだ フュメを美味しく引くことができたらこの料理はほぼ成功。
2・炒めた野菜類をフュメで煮る。ハーブ・塩・コショウした後、冷ましてミキサーにかける。再び火をいれ、味を整える。
では、『フュメ・ド・ポワソン』です。
材料(作りやすい量です)
白身魚のアラ(鯛、ヒラメ、舌平目など)500g
ワタリガニ 500g
キジエビ 300g
レモンのくし切り・3個
ブーケガルニ 小 (セロリ3cm、タイムの茎1本、パセリの茎2、3本、ローリエ1枚をタコ糸で縛ったもの) 3個
粒コショウ10粒
白ワイン190cc
オリーブオイル 大さじ8
水
作り方
『白身魚のアラのフュメ』
白身魚、ワタリガニ、エビとそれぞれのフュメを作ります。
何故別々に作るのかというと、フュメを作る際、材料をしっかり油で炒める必要があるのですが、鍋底の面積が充分でないと、まんべんなく炒めることができません。手持ちの鍋の大きさ(直径30cm)の問題と、白身魚、甲殻類、エビのフュメ、それぞれ味が異なるので、好みの配合をしたいためです。
1・下処理 洗い〜湯引き〜洗い
魚のアラを流水でよく洗います。内蔵やエラ、血を取り除きます。
大鍋に湯を沸かし、2・3切れづつ『湯引き』します。『湯引き』というのは、お湯が煮立った所にいれ、再び煮立つところで引き上げることです。『茹でる』とは違います。
火の加減は中火の強ぐらい。グラグラ煮たててはいけません。湯引きをした順に冷水に取ります。ココで大まかに鱗をとり、もう一度内臓などを取ります。
キッチンペーパーなどで水気を取ります。
『湯引き』は日本料理の処方です。料理研究家辰巳芳子先生のご著書を参考にしました。この一手間でより上質のフュメとなったと思います。
2・油でよく炒める
平鍋に、オリーブオイル大さじ3をひき、火にかける。油が熱くなったらアラをいれる。まんべんなく香ばしくアラを炒める。すりこぎなどでつぶしながら、ポロポロになるまで炒めます。旨味を出すためです。
3・ワインと水を加え煮込む
鍋底の油をキッチンペーパーでざっと取り除き(デグレッセといいます。余分な油分を取り除く作業です)、白ワイン70CC投入。ジュッと音がしますよ。(デグラッセといいます。鍋に付いた旨味をワインなどの水分に溶け込ませること)アルコール分を飛ばします。
しっかりアラにかぶるくらいの水を投入。沸騰直前まで強火。火を弱め、最初のあくを取ります。ブーケガルニ、粒胡椒4個を加え、弱火で25分。アクは丁寧に取ります。
これ以上煮込むと、魚の臭みが出て味が悪くなります。
4・目の細かいシノワでこし、冷まします。
これで約800ccのフュメがとります。
『ワタリガニのフュメ』
白身魚のアラのフュメと同様に作ります。
甲殻類の殻を炒める匂いは香ばしくて本当にいい匂い。
『キジエビのフュメ』
キジエビは、1cmくらいかな、かき揚げに使うあれです。
たまたまみつけたので作ってみました。ない時はバナメイエビなどの殻でも。
または、エビのゆで汁をそのままフュメとして使うこともあります。
手順は白身魚のフュメと同じですが、
1・湯引きをする必要はありません。
2・出汁を引く時間は、20分でOK
エビの殻を炒める匂いって最高!!
そういえば、チャイニーズ・マレーシアン料理、『蝦麺・プラウンミー』は、エビの殻を 香ばしく炒めて出汁をとるって聞いたっけ。
記事エビのフュメ約400ccできました!
さあ、臭みのない、美味しいフュメを引けましたか?
とにかく、新鮮な魚介類を使ってください。
洗い・湯引きなどの下処理をしっかりと。
そして、煮出しすぎてはいけません。
以上、白身魚のフュメ800cc、ワタリガニのフュメ800cc、キジエビのフュメ、400cc できました。
私はこの配合が気に入っています。
この半量を使い、スップ・ド・ポワソンを作ります。
残りのフュメは冷凍保存。
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